すぐに使える接客チェックリストで顧客の満足度を高める!

コラム

サービス業では、従業員の接客が顧客の満足度を高めることはよく知られています。
従業員教育で接客スキルを上げるために、継続的なチェックが必要です。
店舗や企業の経営者や教育担当者は、どのような項目で接客をチェックすればよいのか悩むところだと思います。
そこで今回は、顧客の満足度を高めるために重要な基本的な考え方と顧客の満足度が高まることで生まれるメリットを解説しながら、すぐに使える接客チェックリストを紹介します。

 

 

接客における顧客の満足度

すぐに使える接客リスト

 

顧客の満足度を考える場合、顧客が店舗に来店する際に、商品やサービスに対してどんなイメージを抱き、どのような期待を持っているのかを把握していくことが重要です。

なぜなら、顧客が実際に来店した時に感じる満足度の度合いは、事前に抱いているイメージや期待が基準になるからです。

また、顧客は、接客サービスと価格を対比する傾向があります。
支払った金額や来店する手間ひまに対して納得感があるのか、コストパフォーマンスが良かったかによって満足度が変わってきます。

同じ接客でも、以下のように満足度が変わる可能性がある点を理解しておきましょう。

  • 高いお金を払っているのにこの接客サービスは気に入らない
  • このくらいの金額の店なら十分な接客サービスだ

 

顧客は情報を調べてくる

店舗に来店してくる顧客は、店舗の話を聞いていたり、事前にインターネット上の情報を調べている可能性が高い点も理解しておきましょう。
店舗のウェブページや口コミサイトなどで、商品や従業員の接客サービスについて情報を掴んで、期待感を持っているはずです。
顧客はニーズを満たしてくれることを期待して店舗に足を運ぶわけです。

店舗のウェブページや口コミサイトなどに書かれている内容以上の接客サービスを行うことが、顧客の満足度を高めるために必要なのです。

 

信頼感も満足度を高める

店舗で人気の商品やサービスが、いつも問題なく安心して利用できるようにしておくことは信頼感を高めます。
また、人気の商品が売り切れてしまっていた場合などは、取り寄せなどの解決策を親切に提案していくことも重要です。

 

 

顧客の満足度が高まることで生まれるメリット

顧客の満足度が高まることで生まれるメリットは以下の3点になります。

  • 店舗の良い情報が拡散されていく
  • リピーターが増える
  • 接客スキルが上がっていく

 

店舗の良い情報が拡散されていく

店舗を利用して満足した顧客は、その情報を人に伝えていきます。
直接家族や友人に話すほかにも、SNSや口コミサイトへの投稿によってインターネット上に店舗の良い情報が拡散されていきます。
店舗の良い情報は、新規来店を促しますので、新規顧客獲得につながっていきます。

 

リピーターが増える

満足度が高い顧客は再度来店しますので、リピーターが増えていきます。
さらに満足度が高まることで、来店頻度が高まり、長期間にわたり店舗を利用する優良顧客になっていきます。

 

接客スキルが上がっていく

店舗の経営者や従業員は、顧客の満足度を高めるために、顧客が抱くイメージや期待感を上回る接客サービスを課題として取り組み、継続して教育を行います。
競合他店がある場合などは、他店を上回る接客サービスを目指します。
顧客の満足度を高める取り組みを継続することで、従業員の接客スキルが上がっていきます。
顧客満足度が高まり、リピーターが増えることで、顧客と従業員の関係性が深まり、接客サービスの品質がさらに向上していきます。

 

 

接客で顧客の満足度を高めるポイント

従業員の接客で顧客の満足度を高めるポイントは、大きく分けて以下の4点になります。

  • 身だしなみ
  • 笑顔
  • 挨拶
  • 言葉遣い

 

身だしなみ

サービス業にとって、従業員の身だしなみは非常に重要です。
その理由は、人が感じるイメージは、第一印象でほぼ決まると言われているからです。
従業員の身だしなみが整っていれば、お客様の第一印象が良くなり、店舗自体のイメージアップにつながります。

好印象な身だしなみは、以下の点を満たしているといわれています。

 

清潔感がある

清潔感は、身だしなみの基本です。
汚れやほつれ、シワなどがないが常に注意しましょう。
また、サイズが合っていない服装は、だらしない印象となるためやめましょう。

堅実な印象がある

服の生地や縫製、ボタンなどの品質が良いと、堅実な印象が持たれます。
服の着こなしにも注意が必要です。

店舗のコンセプトと一致している

店舗はコンセプトを考え、お客様に良いイメージを演出しています。
従業員の身だしなみが、店舗のコンセプトと一致していると、コンセプトが伝わりやすくなります。

 

笑顔

サービス業の接客において、お客様に笑顔を届けることは非常に重要です。
多くの企業が専門家に研修を依頼して笑顔のスキルを高めているほどです。
従業員が笑顔で接客できるように、トレーニングを行い、スキルアップを図ることが必要でしょう。

 

挨拶

挨拶は、人と人とのコミュニケーションの第一歩です。
最適な挨拶が徹底されている店舗は、お客様に好印象を与えます。

好印象を与える挨拶は以下の点を満たしています。

  • 優しい視線のアイコンタクト
  • 自然な笑顔
  • 言葉に抑揚がある元気な挨拶
  • 自分から挨拶を行っている

さらに、顔見知りのお客さまなどには、挨拶にプラスして、季節感や気候などの話をしていくと良い印象を与えます。

 

言葉遣い

接客では、お客様と従業員という立場がはっきりしており、普段とは違った丁寧な言葉遣いが求められます。
言葉遣いが丁寧でない従業員から接客を受けた場合、強い不快感を持つはずです。

商品やサービスが気に入っていても、従業員の言葉遣い次第で、お客様の購買意欲は減退してしまい、売上をあげる機会を失ってしまいます。
顧客の満足度を高めることもできません。

インターネット上では、店舗の口コミが溢れていますので、悪いイメージを発信されないためにも、従業員の言葉遣いに注意を払う必要があります。

 

 

すぐに使える接客チェックリスト

すぐに使えるチェックリスト

 

店舗の現状を具体的にチェックする解決策に覆面調査(ミステリーショッピング)があります。
覆面調査(ミステリーショッピング)は、匿名の経験豊富な専門調査員が、買い物客となり、実際に買い物をしながら行う調査です。

 

覆面調査専門サービス企業では、厳しい審査に合格した専門調査員が、評価基準を明確にした客観的で精度の高い調査を行います。

接客では従業員の接客スキルだけではなく店舗コンディションも重要です。
従業員の接客が素晴らしくても、店舗内の掃除が疎かになっていたり、商品陳列が乱れていたりした場合は、良好な接客ができているとはいえないからです。

 

覆面調査(ミステリーショッピング)によって、従業員の接客サービスや店舗のコンディションを客観的に調査することができるため、自店の強み・弱みを発見し、目指す姿と現状のギャップを把握することができます。

 

覆面調査(ミステリーショッピング)が実施しているチェック項目を参考に作成した接客チェックリストが以下になります。
接客の現状を把握し、接客術を改善していくことで、顧客の満足度を高めることができるでしょう。

 

売り場づくり

  • 店内に入りたくなる仕組みはあったか
  • 商品は見やすいか
  • 商品は取りやすいか
  • 商品は運びやすいか
  • 商品陳列状況に目立つ乱れがなかったか
  • 価格は分かりやすいか
  • 売場通路は保たれ買いまわりしやすいか
  • 季節感のある売場になっているか

 

ホスピタリティー

  • すれ違いあいさつの有無
  • すれ違い声の大きさ
  • すれ違いアイコンタクト
  • 笑顔
  • 従業員の身だしなみに清潔感はあるか
  • 名札の名前は読み取りやすいか
  • 従業員同士で業務以外の私語や雑談をしていなかったか
  • 作業に没頭している・お客の前を横切る・見たい場所をふさぐといった阻害行為をしている従業員はいなかったか

 

接客スキル

  • 商品を見ているとスタッフからアプローチがあったか
  • アプローチがあった場合、その言葉は興味や関心を引くものであったか
  • アプローチがあった場合、その際にアイコンタクトや笑顔があったか
  • 商品の質問をすると商品の前まで誘導案内したか
  • 説明や提案は分かりやすかったか
  • ニーズに合わせた商品を具体的に提案したか
  • 説明やお薦めは笑顔で行ったか
  • 対応した従業員の印象はどうだったか

 

レジ・チェッカー

  • 商品を持ちレジに向かうとすぐに気付き、商品をお預かりする姿勢は見られたか
  • 商品の金額お預かりする金額の読上げはあったか
  • 商品を丁寧に取り扱ったか
  • 「ありがとうございます」と挨拶はあったか

 

ベストウェルカム

  • 店内の床に目立つごみや汚れはなかったか
  • 商品自体の汚れ・破損はなかったか
  • 照明・明るさは十分か
  • レジまわりは整理整頓されていたか

 

接客チェックリストを活用した継続的なチェックは非常に重要です。
一方で、社内でのチェックは顧客の評価を保証するものではないことを念頭に入れておく必要もあります。

社内でのチェックと顧客の満足度とのギャップを埋めるための解決策として、顧客へのアンケートやインタビュー、覆面調査(ミステリーショッピング)が有効です。
客観的な評価を確認して、社内でのチェックと顧客の満足度とのギャップが生じないように注意していきましょう。

 

 

まとめ

顧客の満足度を高めるために重要な基本的な考え方を理解したうえで、接客チェックリストを活用して、従業員の接客を継続的にチェックしていくことで、顧客の満足度を高める接客スキルを維持していくことができるでしょう。

店舗や社内でのチェックだけでなく、顧客目線で現状の接客を評価していきたい場合には、覆面調査(ミステリーショッピング)が効果的です。
覆面調査(ミステリーショッピング)を実施することで、企業や店舗の具体的な問題点が明らかになり、どこに改善の余地があるのかわかるので、改善策を立てやすく、確かな効果が期待できます。

接客力向上・店舗スタッフ教育/研修もおまかせください

実態調査⇒取り組むべきポイントの把握⇒
課題に応じた研修プログラムの立案⇒実行までをワンストップでご提供。
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プログラム例

  • 「お客様視点」接客基本研修
  • 【参加型】「実践」接客研修
  • 「コミュニケーション⼒が向上する」店⻑研修
  • 「カンタン」英会話接客研修
  • 実践 クレーム対応
  • 思わず⼿に取りたくなる商品陳列
  • 接客基本研修「おもてなし」の極意
  • 「この⼈からまた買いたい」と思われる顧客づくり
著者プロフィール
エイジスリサーチ・アンド・コンサルティング編集部

エイジスリサーチ・アンド・コンサルティングは、客観的調査データを活用したCSマネジメント体制を確立。ミステリーショッピングを中心とする「トータル・コンサルティング」で、お客様の店舗に最適なソリューションをご提案します。