「ヤオコー」最新版調査結果 【無料資料ダウンロード】

調査結果

エイジスリサーチ・アンド・コンサルティング(ARC)は、ミステリーショッピングのプロ集団であり、店頭のリアルな実態と、それが顧客の感情、再来店の意向に与える印象などを調査・分析するスペシャリスト集団です。ARCのスタッフ、調査員が好調企業の“店頭の実態=FACT”を調査し、それが顧客の「また来たい」という印象(これを私たちは『再来店動機』と呼んでいます)に与える要因をお伝えするのがこの連載です。


本メルマガ配信は久しぶりになりますが、今回は2回目登場(1回目は2022年でした)のスーパーマーケット企業の「ヤオコー」です。言わずと知れた37期連続増収増益のエクセレントカンパニーであり、流通ピープルが定期的に視察を重ねる店舗が最近、どんなことに力を入れているかを見ていきたいと考えました(調査は1月末、価格、売場などは当時のものです)。

PBの充実には驚きの声 鰹節の品揃え、焼そばの味

 

調査スタッフもヤオコーが「商品に力を入れている」ことは周知のことでしたが、そのプライベートブランド(PB)の充実ぶりには驚きを感じたようです。

 

『PBが多くて、しかもデザインも統一されていて分かりやすかった。定番棚やエンド、日常使いの商品棚の中に自然に組み込まれており、「こんなところにもPBがあるのか」と驚かされる場面が多かった。特にトイレットペーパー、ペット用品や歯ブラシなどの日用品まで展開している点は意外性があり、ヤオコーが“食”だけでなく生活全体を支える存在になろうとしている姿勢がうかがえた』『商品によってはヤオコーのキャラクター(ヤッポー)が描かれており、「このキャラクターが付いている商品がPBなのだ」と認識するケースも多くわかりやすい。キャラクターのヤッポーもいて、デザインも華やかだった』(『』内はダウンロードシート内の調査スタッフのコメント)。

 

売場のPBは『ヤオコー独自の「Yes!」シリーズと、ライフと共同開発のstar selectがあった』がおよそ「Yes!」シリーズが約920品目、「star select」は約180品目で食品から非食品まで、広く品揃えされています(数字は「2026年3月末・決算説明会資料」より)。

 

筆者もよく購入するのですが『「鰹節」に関しては鰹節の種類がわかりやすくその違いが記載あるので、たくさんあってもわかりやすい表記をなっている。この鰹節の量がすべてPB商品だったことにも驚いた。シンプルなパッケージに加え、統一感が売場にあるので、目立つ売場だった』という強い印象の商品群があったり、『香味野菜とポークの旨味のソース焼きそば 108円(税抜き、以下同)・・・いつもNBの焼きそばを愛用しているが、これからは「これがいい!!」と思った商品。野菜をたくさんで焼きそばを作ると、味が薄いといわれるので、調味料を足すことが多いですが、味がしっかり濃くてこちらは足さなくてもコクもあってとてもおいしかった。好評でした。そして、とても安いのにも驚きでした!』と独自の味と低価格に驚きのスタッフもいました。

 

同時に売価設定では『ヤオコーは無理に価格勝負していない。まわりにオーケーなどの競合があるが全部を一番安くしようと考えていない。品質担保や手間がかかっているものは適正価格で販売しようとする自信の表れでもあるし、ある意味品質保証のサインになっている』『PB商品は見やすい位置に陳列されていて、同じカテゴリーの中で安いものが多かったが、大量陳列や商品の内容量が多くしたりすることでPB商品を手に取りやすい工夫もあった。継続して購入しやすい価格帯に設定されており、節約目的だけでなく「いつもの商品」として選びやすいと感じた』とも表現しています。

 

ヤオコーの、無理な価格訴求による低価格ではなく、品質と価格のバランスで普段から活用してもらいたい、という狙い、意図を感じました。

 

生鮮も惣菜も商品は充実 調理場も見えるシズル感

PB以外の生鮮分野でも特徴的な売場がありました。例えば精肉では『ヤオコーオリジナル「プライムランドビーフ」の青い空のもとで育てた、おいしく、健康的な高品質なビーフの取り扱いがあった。カレーやローストビーフづくりのアイテムとなり、臭みとりのためのローリエが1枚入れられている配慮や見栄えの工夫も感じられた』『ローストビーフは美味しそうな見栄え!自社製開発のローストビーフのソースもセットで販売されていた。オリジナルローストビーフのっけ盛り(580円)』とありました。

 

青果でも『ヤオコーの売場をひと通り巡回して最も強く印象に残った売場は、生鮮野菜や青果の存在感の大きさだった。単に鮮度が良さそうという次元を超え、スタッフやお客様が主役ではなく、野菜そのものが主役として大切に扱われているように売場が工夫されているように感じられた』とも記述されています。

 

ヤオコーでは現在、「核カテゴリーの実現」を意図しており、こういった商品による目的来店性を高める取り組みが売場で表現されていることが分かりました。

 

もちろんヤオコーと言えば惣菜の充実が有名。『惣菜売場の充実度が目立った。オープンキッチンと広い売場スペースで、商品は種類も量も充実していた。お惣菜売場の見栄えがよくて、本当においしそうだった。お米は「幸米」とあり、おにぎりやお弁当に使っているお米で、新しいブランドとしてパッケージ・シールで目立たせていた。店内で握るおにぎりは、食感がふわっとしたし、具材も多く選ぶのが楽しかった。お弁当コーナーだけでなく、寿司コーナーにも陳列があった』と、多くの分野で目を魅かれたスタッフがいたようです。

 

惣菜では出来立て=シズル感も重視されていて、例えば『調理場に鉄板があり、実際に調理されているのが見える。その調理されたものがちょうど鉄板の前に置かれるので見栄えがいい』とも感じました。

 

やはりヤオコーの惣菜は特別なものに写ったようです。

 

商品にも作業にも「丁寧さ」 イートインも良い雰囲気感じる

 

筆者が感じるヤオコーの店の特徴は「丁寧さ」です。

 

例えばこの日の精肉売場では『豚肉のパックに小さいメーカー製造の「これうまつゆ」のパックがついていた。作る料理が決まっていなくても、お試しサイズの調味料がついていたら使ってみようと思える。ボトルは買いたくないけどどうなのかな、と思っていたので有難かった』という声があったり、酒売場では『お酒コーナーが充実していた。特に、ワインの種類と関連商品が充実していた。チーズ売場の上に、おすすめのワインが陳列されていて、さらに、一つ一つ商品特徴や選ぶ基準が書かれたPOPがあり、選ぶ参考のなると思った。陳列方法がスーパーではなく、ワイン専門店に来たようなおしゃれ感がある売場だった』とされています。

 

店内のスタッフのオペレーションでも『品出し作業中や売場作りをしているスタッフが多かったが、常にお客様に気にかけながら、挨拶したり、通路の確保だったりを行いながら、作業しているスタッフが多かった。売場で商品を探している様子のお客さまに、こちらから「お探しのものはありますか?」と自然に声をかけており、聞かれ待ちではない接客ができていた点が良かった。売場スタッフの表情が明るく、すれ違う際にも軽く会釈があり、買い物しやすい雰囲気づくりができていた』とあります。まさに「丁寧な気配り」満載の店内でした。

 

レジでも『レジ周り・サッカー台が整理整頓されていてとてもきれいな印象だった。カートのまま、サッカー台には入れてそのまま袋詰めできるので重たいカゴ移動せず、スムーズに袋詰めができた。レジ台・サッカー台ともに低めで、負担が少ないと感じた』。サッカー台の低さは『サッカー台にはカートからカゴを降ろさずに袋詰めが出来るよう高さが設計されていてお客様に寄り添っていた』ということだろうし、レジ台の低さは従業員が重いカゴを持ち上げる作業を軽減化する効果があることから、お客側にも、従業員側にも配慮された店のイメージは高かったようです。

 

イートインも『パン売場のそばにイートインコーナーがあってさながらカフェのような感じで、コーヒーメーカーもあった。高齢女性やお子さん連れのお父さん、お母さんが休んでいて、雰囲気がよかった。イートインコーナーや氷、水などの設備の清掃が行き届いていて、清潔感のある売り場だった』とあります。
ほとんどの店でこういった状態は保たれていることが多く、この辺りにヤオコーというチェーンの「丁寧さ」「エクセレント」を感じるレポートでした。ぜひ資料をダウンロードしてご一読ください。

 

 

 

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    著者プロフィール
    三浦美浩

    1987年 東北大学卒業、損害保会社を経て商業界入社、「食品商業」編集長、「販売革新」編集長
    2011年8月 商業界取締役就任
    2017年1月 独立しロジカル・サポート㈱設立
    2020年4月 エイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)、現在にいたる

    長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。
    従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

    実査、報告書
    エイジスリサーチ・アンド・コンサルティング㈱ 調査員

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