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食品スーパー「マルエツ」調査結果
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感染拡大が収まったかに見えた秋が過ぎ、年末になって再び新しい変異株の感染が広がってしまいました。

 

こう感染が拡大すると消費者の生活のみならず、ビジネスの継続にも危機感を感じるこの頃です。生活でも仕事でもやはり緊張感は継続せざるをえない状況が続き、Withコロナの“ニューノーマル=新常態”はまだ終わりそうにありません。

 

スーパーマーケットの店の品揃えや鮮度、売価はもちろん大切な要素ですが、こんな時代だからこそ、店内の演出、店の側の気遣い、スタッフの一言などが、お客さまの“琴線に触れる=緊張感を緩めホッとさせる”そんな効果につながりそうです。

 

エイジスリサーチ・アンド・コンサルティングは、ミステリーショッピングのプロ集団であり、店頭のリアルな実態と、それが顧客の感情、再来店の意向に与える印象などを調査・分析するスペシャリストです。私たちは好調企業の現状の店頭の実態、FACTと、それが顧客の「また来たい」という印象(これを私たちは「再来店動機」と呼んでいます)に与える要因などを解析することで、小売業の皆さんにこんな時代のお客さまの “琴線に触れるポイント”“また来たいと思ってもらえる勘どころ”を伝えられればと考えました。

今回の調査は年末商戦を控えた11月の「マルエツ」です。

 

“商品、こだわりのマルエツ”へと大転換

 

スタッフの報告を待ちながら、自宅近くにマルエツの店舗がないので、少し遠い店に久しぶりに訪れての筆者の第一印象は、「えっ、マルエツ、変わった!」でした。

 

30年近く流通業と関わってきた筆者のマルエツの印象は、売場の品揃えにはそれほどこだわりは感じず、価格は安さ訴求が特徴的で、肉が強くて・・・、そんな印象でした(スミマセン!)。しかし今回、見た印象、そしてスタッフの報告も、全く違っていました。

 

変わった印象の第一は“コーナー表示の明確さ、目新しさ”。

 

売場に入ると黒字のパネルに白抜きのゴシックの文字で各コーナー名を大書で表示。表示の高さなども揃えられていて、とても見やすく感じました。

 

コーナー名は青果では「『トマト村』のネーミングと品揃えが楽しかった」、精肉では「『おつまMEAT』というレンジでチンしてすぐに食べられるようなおつまみの品揃えがあった」、惣菜では「『五満悦中華』=五つ(味・香り・食感・食材・調理法の満足)のネーミングが良い」など、若干、ダジャレ感はあるものの、興味を引くコーナー名が多くありました(またまた、失礼!)。「トマト村は全種類試したくなる」などのコメントもあって、品揃えも魅力的でした。

 

第二に、惣菜などの個々の商品の商品づくり、POPもとても丁寧で、ここも好印象でした。

 

惣菜では「「とうもろこし育ち三元豚のロースカツ」には“店内で丁寧に生パン粉付けしジューシーに揚げました”というように書かれていた」「『お魚屋さんのこだわりの素材を使った美味しいお惣菜です。』とあり、焼魚・煮魚・煮物が展開されていて、自宅で魚料理するより便利そうだった」など、商品の充実とともにPOPの訴求も丁寧でした。変化陳列なども多用していて売場の見栄えもよく、惣菜の品揃えの充実ぶりが目につきました。

 

第三に、安さを訴求する“方法が変わった”感じがありました。

 

誤解がなければ、以前のマルエツは“全体的に安売りチェーン”の印象が強い企業でしたが、今回の調査では「定期的に『肉の4割引きセール』が行われていて、シールが貼ってある対象品はレジで値引きされる。国産牛などが、表示価格から4割引きはインパクトがある」「冷凍食品の『98円均一(※8%税込み105円)』という表示があり、種類も豊富で安かった」など期間を限定したり、商品分野を絞ったピンポイントの安さづくりを多用していました。

 

第四にU.S.M.H.のPB「eatime」の充実ぶりも目立ちました。

 

「eatimeはピザがおいしい。価格は800円前後だが味が良い」「eatimeは何か期待したい、手に取りたいと思う」などの声もありました。

 

全体的に見て“安さのマルエツ”から、“商品のマルエツ、こだわりのマルエツ”に変わった、そんな印象が強い、今回の調査報告でした。

 

レジも非接触サービスも丁寧に対応徹底

 

売場、商品だけでなく、サービスも高いレベルを感じました。

 

マルエツは現在、Scan&Goなどの新しいサービスを展開していますが、ここでは「Scan&Goのレジやセミセルフレジには1名のサポートスタッフがおり、手間取っているお客様のサポートを行っていた」「にらを購入した際に、バーコードがないのでどのように会計するか質問したところ、『売場にある商品陳列棚にバーコードが表示してありますので、一緒にご案内します』と言って、一緒に売場まで案内があった。売場に案内後、『わかりづらくて申し訳ありません』という言葉があり恐縮したのと、わざわざ売場まで案内していただき丁寧な対応に感謝した」などの個別の対応もあった。

 

往々にしてこうした新しいサービスはお客様の側で慣れないこともあってトラブルになりがちなもの。そんな際に丁寧な接客応対があれば、新サービスの定着へとつながります。こうした勘どころを分かっている接客応対でした。

 

レジ応対も「レジ作業がスピーディかつ丁寧な商品取り扱いや金銭授受で、トレーニングされているのがわかった」などきちんと教育・訓練がなされた応対がありました。筆者もレジで“モバイルTカード”の提示に戸惑っていたら「ゆっくりで良いですよ!次の方のスキャン、先にさせていただきますね」と言われ、あわてなくてすみました。私も声に出して「ありがとうございます」と言ってしまいました。

 

残念なのは、少し店ごとにサービスも、設備なども格差が見られたこと。「床や棚はきれいに保たれている」の調査結果と、「床の汚れが非常に気になった」の両方のコメントが見られました。サービスも同様でした。古くから都市部で展開するチェーンなので致し方ないのかもしれませんが。

 

マルエツの親会社であるU.S.M.H.は、2020年からの中期経営計画の中で、デジタル改革などと合わせて“フォーマット改革”もうたっています。そこでは“既存店舗への積極投資によるフォーマット転換”を掲げ投資の51%を「改造・活性化」「維持更新・修繕」と既存店に投じることを表明、既存店の“店年齢の引き下げ”を行うとします。そのフォーマットでは“感動を生む食体験”を実現するのが目的です。

 

マルエツのこの計画が確実に実現されていけば、私たちが見て感じた“好印象”が、今後、多くの既存店に広がっていくだろうと期待させるリサーチでした。

 


コラム執筆 / 三浦美浩
1987年 東北大学卒業、損害保会社を経て商業界入社、「食品業業」編集長、「販売革新」編集長
2011年8月 商業界取締役就任
2017年1月 独立しロジカル・サポート㈱設立
2020年4月 エイジスリテイルサポート研究所所長に就任(兼任)、現在にいたる

 

長年にわたり小売業の現場に関わり、執筆活動と共に、分析や提言も行っている。
従業員教育にも関わりがあり、現場に即した研修には定評がある。

 

実査、報告書
エイジスリサーチ・アンド・コンサルティング㈱ 調査員


 

詳細な調査結果は「優秀チェーン7つのエクセレント」を下記よりダウンロードして頂けます。
ぜひダウンロードしてご覧くださいませ。

 

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